07 | 2017/08 | 09

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日本代表欧州遠征に見る現在地 

後半は「闘った」。それゆえに勝利が転がり込んできた。「眠っていた」前半に失点を重ねたのは当然だった。

立ち上がりからスイスの正確なプレスと精緻に連動したラインコントロールに苦しんだ日本は、ボールこそ支配していたものの、簡単なところでミスパスが続発してリズムを崩した。サイドの攻防では「個力」の違いで敗れ続け、中央からのアタックも、ドリブルはフィジカルと読み、スルーパスはオフサイドトラップで食い止められ、バイタルエリアから先へ全く侵入できない状況。欧州屈指の守備力を有するスイスが示した力の前で、日本攻撃陣は沈黙を余儀なくされた。

これに、守備陣の混乱が拍車をかけた。フィジカルを前面に出してきた相手に対し、ムキになってフィジカルで止めにいってしまったため、コンタクトが雑になり、危険な場所でファールを取られる悪循環。以前からセットプレーへの対応に難のある日本にとって、これほど無防備にセットプレーを与えてしまっては、やられるのも自明の理だ。フリーキックとペナルティキックから、前半だけで2失点を喫した。

早くも窮地に立った日本だが、これで開き直れたか、後半に入って盛り返す。

闘莉王のオーバーラップなど果敢な仕掛けで堅陣を徐々に脅かすと、前半唯一の決定機を創り出すなど、独特のリズムで攻撃の貴重なアクセントになっていた松井が、ついにその牙城を崩す。ドリブル突破からペナルティエリア内での相手ファールを呼び込み、このPKを中村俊が決めて1点差に詰め寄る。

これで俄然、攻勢を強めた日本は後半23分、中村俊のCKに巻が飛び込んで同点とし、同33分には巻がペナルティエリア内で倒されて得たPKを中村俊が再びネットを揺らして勝ち越し。

劇的なゴールで、混戦にようやく終止符が打ったかと思われたが、その直後に悪い癖が出る。

後半36分、コーナーキック時の稚拙なマークミスから追いつかれ、勝負は振り出しに戻ってしまう。

「結局はいつもの通りの勝負弱さ、経験値不足を露呈で終わってしまうのか」

誰もが悲観的になったロスタイム、演出・オシム、主演・矢野、助演・山岸による最後のドラマが待っていた。

度重なる失態に代表落ちさえ囁かれた山岸が左サイドを完璧に破りクロスを上げると、中村憲のシュートのこぼれ球を拾ったのは、マークミスで同点弾を許した矢野。鋭く振り抜かれたボールは一直線にスイスゴールを穿ち、日本に勝利と優勝を運んだ。2人が果たした見事な名誉挽回劇を、オシム監督は満足げに見つめていた。

明と暗、ジキルとハイドのような正反対のゲーム運びを見せた日本代表は、最終的にはゴールと結果の両方で成果を残した。資質が疑問視された千葉勢も、山岸と巻が価値を証明した。鈴木と稲本のコンビは可能性を感じさせ、松井の打開力は期待に違わなかった。中村も、チームの核として牽引車を全うした。

もちろん、セットプレー対策やサイドバックの脆弱さといった課題も少なくないが、内容に結果が追いついてきたことは素直に褒めるべきだろう。
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