07 | 2017/08 | 09

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復讐のハノイ、復活への序章 

勝ったこと、勝てたことを、まずは素直に喜ぶべきだろう。10人相手にゴールを奪えなかった事実は重い。しかし、ドイツでの悪夢を払拭するためには、勝利こそが何より重要だった。そして、彼らは唯一無二の結果を出した。

序盤から、ピッチ上では戦前に予想された通りの「画」が展開されていた。精度の高い放り込みとパワープレーで敵を呑み込もうとするオーストラリア、細かい繋ぎと個々の連動によって細を穿とうとする日本。対照的なスタイルが火花を散らしていた。

主導権を握ったのは、知将オシムの下で緻密な対策を練ってきた日本だった。オーストラリアのキーマンであるビドゥカに中澤がマンマークも持さない構えで張り付き、時には2人以上の人数をかけて挟み、ボールを奪う。サイドの突破にはサイドバックとボランチが連動して追い込み、簡単にクロスを上げさせない。2度、3度、ビドゥカの巧みな個人技で突破され、シュートを浴びたシーンこそあったものの、決定機は許さなかった。

ただ攻撃は、オーストラリアのプレス開始地点が低く、かなり自由にボールを持てた割には精彩を欠いた。ピッチを広く使い、ディフェンスラインでのボール回しで様子を窺うなど、相手を吊り出そう、走らせようという意図は見えたものの、安全性ばかり優先したばかりに裏へのチャレンジや創造性が物足りない。

ヴァイタルエリア付近から始まるオーストラリアの猛アタックに易々と防がれ、「オーストラリアはサイドのケアを疎かにすることが多い」と徹底的に狙ったサイドからのクロスはまたしても精度を欠いて味方には渡らなかった。

正確性と勤勉性――日本の最大の武器は試合を支配させることに成功していたが、同時に「ゴールをこじ開ける力強さ」を遠ざけてしまった。60%という支配率の割にエリア内へ侵入したシーンは少なく、シュート数も15本という発表数値が嘘に思えるほど印象が薄い。オシムが以前に釘を刺した「エゴイスティック」の意味を履き違えているような気さえした。蛮勇と果敢は全くの別物。怖さを与えるためには、リスクをかけてトライすることも必要なはずだ。その過剰な慎重さが、幸運な判定に恵まれ、11対10としたにもかかわらず、最終的にPK戦まで試合をもつれさせてしまった元凶ではないのか。物足りなさは否めない。

唯一の得点は相手のミスと高原の個人技から、試合を「終わらせた」のは川口の技能。つまり、勝利は「個」の力で得たものだ。徹底して注ぎ込まれたオシムイズムの勝利ではない。進化の兆しは見えたが、進化を吹聴できるほどには未だ達していない。何より、まだオシムジャパンは何も勝ち取っていない。

是が非でも破りたかった相手に、勝つには勝った。あの夏、歯噛みした我々の溜飲は幾分下がった。歓喜の輝きは眩しいほどに美しい。しかし、これからだ――。

---------- キリトリ -----------

<雑感>

・駒野はクロスの質さえ高まれば、今後暫くポジションは安泰か。

・遠藤は相変わらずのプレー。ただ、今までに比べて試合に絡んでいる。それにしても、シュートまでふわっとしたループにしなくても(苦笑)。シューウォーツァーが「甘い甘い」と指振るポーズが面白かったw

・中村憲のコントロールシュート、誰だったかのセットプレーからのシュートを間一髪止めたシューウォーツァーさん。序盤はポロポロとボールをこぼしてましたが、さすがの反応です。やっぱり一流のGKは凄い。川口は大舞台だと能力が5割増しくらいになる感じ。あのPKストップは見事でした。

・中澤はコンディションがいいのか、ほとんどビドゥカを自由にさせず、ビドゥカが退いた後も空中戦では無敗。彼の存在は非常に大きいです。

・ちなみに、サウジアラビアとの準決勝が25日、イラクか韓国との決勝戦が29日です。決勝の舞台で宿敵韓国を破って優勝できたら最高ですね。
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