07 | 2017/08 | 09

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阿拓馬が移籍したVfRアーレンを学ぶ・2 

東京Vで2季連続2桁得点を挙げたストライカー・阿部拓馬が1月22日、独2部のVfRアーレンへ移籍した。ドイツのフットボール事情に詳しくなければ耳馴染がなく、時にアー「ヘ」ンと間違われるアーレン。その歴史やスポンサー、スタジアム、監督、選手について紹介する。

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○有能な指揮官

監督を務めているのはオーストリア人のRalph Hasenhüttl。1968年8月9日生まれの45歳だ。

Hasenhüttl
いかにもオーストリア人という彫刻のような顔のつくりをしている

現役時代はストライカーで、191cmの長身を生かして多くのゴールを決めた。母国のリーグで主にプレーしたが、川島永嗣が所属したリールセ(22試合4得点)、チョン・テセや槙野が所属したケルン(41試合3得点)でもプレー。晩年はドイツで送った。オーストリア代表では出番に恵まれず、8試合3得点。

02年から所属したバイエルンのセカンドチームで04年に引退。直後にウンターハヒンクの下部組織でコーチとなり、07年10月にはトップチームの監督解任を受けて暫定監督となる。そのシーズンを6位、翌シーズンを4位とし、手腕を評価されたが、3年目は24試合を終えた時点で10位に低迷。10年2月22日に解任された。

そして11年1月2日、アーレンの監督に就く。契約期間は半年、完全に「残留請負人」を任されたが、見事に達成。1年の契約延長を勝ち取る。すると、前回も記したように大幅な選手の入れ替えを断行。自分仕様のチームにリビルドした。当初は苦戦を強いられたが、怒涛の巻き返しでクラブ初の2部昇格を果たす。なお、この昇格によって契約は2年延長されている。

今季の開幕前にはハンタウイルスに感染。3週間の療養を余儀なくされたが、無事に復帰している。これまで5位と昇格を狙える位置にいるのは、彼の手腕の賜物だろう。


○連続昇格も視野に

アーレンは19節終了時点で5位につけている。8勝4分7敗で勝ち点28、20得点16失点という成績だ。ホームで3勝2分4敗(勝ち点11、10得点9失点)、アウェイで5勝2分3敗(勝ち点17、10得点7失点)と、アウェイでの強さが目立つ。アウェイが1試合多いものの、それ以上に勝ち点を稼いでいる。

独2部は、1位と2位が自動昇格、3位が1部の16位との入れ替え戦に回る。2位との勝ち点差は14もあるが、3位とは僅か4差。入れ替え戦を狙える位置だ。今冬の補強は、阿部拓馬のみ。期待と責任は重い。


○データから見る主力選手と戦い方

布陣は4-2-3-1と4-4-2を採用。前線の選手の組み合わせによって、使い分けている。GKはFejzicで、14試合に出場しセーブ率82.22%、クリーンシート7回と活躍。独「キッカー」のレイティングはチームで2番目の2.93を記録している。

右サイドバックと左サイドバックは不動。共に19試合全てに出場している。右サイドバックのTrautは3アシスト、クロス成功率22%(クロス本数は41本)。クロスの本数はチームで最も多く、攻撃面での寄与が大きい。キッカーのレイティングは3.37。左サイドバックのBuballaはクロス成功率33.3%(クロス本数は15本)で、Trautの3分の1ほど。守備を主体にプレーしているようだ。キッカーのレイティングは3.58。

CBはBarthとHübnerのコンビが多い。前者は11試合に出場し、空中戦の勝率62%、地上戦の勝率54.4%と悪くない。キッカーのレイティングはチームトップの 2.91だ。後者は16試合に出場し1得点。ファウル数36回はやや多いが、空中・地上を合わせた1対1の勝率は66.3%と優秀で、カードも4枚に抑えている。キッカーのレイティングは3.16


中盤の真ん中は、HofmannとLeandroのコンビがメイン。前者は18試合に出場し1得点1アシストで、パス成功率は80.9%と安定している。地上戦の勝率も54%ある。キッカーのレイティングは3.15。後者はキャプテンで、18試合に出場し2アシスト。ボールタッチ数が849と多く、チャンス創出数37も目立つ。中盤の組み立て役だ。1対1の勝率も55%前後と悪くない。キッカーのレイティングは3.26。

右のサイドアタッカーを任されているのが、Dausch。トップ下も務める。18試合に出場し6得点。チャンス創出数85はチームで2番目、シュート数も41と多い。クロスは25回で成功率20%となっている。キッカーのレイティングは3.34。

トップ下はHallerとJunglasの2人の争い。Hallerは12試合に出場し、先発は6試合。チャンス創出数は14。キッカーのレイティングは3.50。Junglasは12試合に出場し先発は5試合。パス成功率が80%と高くチャンス創出数は16。キッカーのレイティングは4.10と低い。どちらもゴールやアシストがなく、決め手に欠ける。実際、トップ下は他の選手に任されることも多い。

左サイドのアタッカーにはValentiniが定着。登録はDFだが、この位置で使われている。17試合に出場し3得点1アシスト。先発は7回と少ないが、最近になって控えから昇格した。右でもプレーし、クロス成功率は25.9%と良い(27本中)。チャンス創出数は46、シュート数は15。キッカーのレイティングは3.25。

1トップでの出場が多いのは、Lechleiter。19試合に出場し4得点3アシスト。チャンス創出数92はチーム最多だ。クロスも77本と多く、成功率は22.1%。ネックはパス成功率の低さで、僅か58%。相手のゴール前でプレーするため、低くなりがちとはいえ・・・。キッカーのレイティングはチーム4位の3.12。サイドや1.5列目でプレーする時もある。

ReichweinもFWのレギュラー格。15試合に出場し2得点1アシストを記録し、チャンス創出数は30。1対1の勝率は35%ほどで低め。キッカーのレイティングは4.05。17節では1トップを務めた。彼が1トップ、1.5列目にLechleiterという使われ方が何度かある。

他に、3人が2桁以上の試合に出場している。センターバックのKisterは15試合に出場(うち先発は11試合)。地上戦の勝率が7割を超え、空中戦も67%と高い。パス成功率84.2%も上々で、チーム内で最も優秀な数字を残すセンターバックだ。キッカーのレイティングもチームで3番目の3.08。本来はレギュラーなのかもしれない。

サイドアタッカーのKlaussは12試合に出場(うち先発は8試合)。当初はレギュラーだったが、現在は控えに回っている様子。アクセント的に使われているようだ。キッカーのレイティングは3.72。

ストライカーのCidimarは15試合に出場し1得点2アシスト。以前は1トップで先発も、現在はFWの交代要員のようだ。チャンス創出数は25あるが、1対1の勝率が空中32.1、地上41.3と物足りない。キッカーのレイティングは3.94。


★まとめ

キッカーのレイティングでは、Barthが全体の10位、Fejzicは同12位にランクインしている。チーム得点王はDauschで18試合6点(PKが2)。Lechleiterが19試合4点、Valentiniが17試合3点(PKを1度ミス)と続く。他に、2点が2人、1点が3人いる。

サイドアタッカーのDauschとValentiniに得点力がある。1トップのLechleiterとの3人で13点。総得点の約7割を挙げている。

なお、リーグの得点王はブラウンシュヴァイクのKumbelaで12点。

チームのスタイル的には、右サイドバックのTrautが攻撃面での武器となっている。左サイドバックのBuballaのクロス本数が19試合で15本に対し、Trautは41本も上げている。しかも、成功率は22%と高い。3アシスト、チャンス創出数33回を記録しているように、彼の攻め上がりは欠かせない。Trautの登録ポジションはMF。右SBに起用した采配が生きている。

注目は、アタッカーがDausch、Lechleiter、Valentiniら。守備陣ではCBのBarthとKister、GKのFejzicの高レイティング選手と攻撃面で寄与する右SBのTrautを押さえておきたい。

阿部拓馬は練習試合で2列目を任された。元々、MFでプレーしていた選手。問題はないはずだ。求められるのは、ゴールやアシスト。信頼を得るためには、目に見える結果が欲しい。元々、トルコキャンプでのテストを経て加入した選手。力量は認められている。出場機会は早期にやってくるだろう。2月2日には、ボーフム戦がある。田坂祐介との日本人対決だ。まずは、そこでのパフォーマンスに注目したい。
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