08 | 2017/09 | 10

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独ブンデスリーガの前半戦を振り返る・3 

ウインターブレイクを経て後半戦に突入した独ブンデスリーガ。その前半戦を幾つかのテーマを基に振り返る。最終回は、「後半戦に注目のチームおよび選手」を挙げるとともに「後半戦の展開」を予想する。






○後半戦に注目のチームおよび選手

チームでは、ディーター・ヘキンクを引き抜いたヴォルフスブルクと引き抜かれたニュルンベルクが、どう順位表を移動するのかに注目する。こうした“略奪愛”は珍しいだけに、結末やいかに。その他、開幕時と違う監督に率いられているシャルケやホッフェンハイムが“カムバック”なるか、フランクフルトがこのまま快走を続けるか、ヌリ・サヒンを呼び戻したドルトムントの猛烈な追い上げがあるか、などもチェックポイントだ。

選手では、再び黄色と黒のユニフォームに袖を通すヌリ・サヒン。スペインでは怪我に苦しみ出番を得られず、イングランドでは独特の速いトランジッションに苦戦し、右往左往してボールロストやパスミスを連発していたが、慣れ親しんだドイツで輝きを取り戻せるだろうか。すでに出場機会を得ており、上手くフィットすれば後半戦の貴重な戦力となりそうだ。

デュッセルドルフに加わったボリーも面白い。ウインターブレイク中のテストマッチで驚異的なスピードを見せ、首脳陣や独メディアにウサイン・ボルトに喩えられた。そのスピードを上手く生かせれば、残留争いの強い味方になりそう。

もちろん、新たにドイツへと舞い降りた日本人にも声援を送りたい。デュッセルドルフの大前元紀とフライブルクのU-19に加入した木下康介(横浜FCユース出身)だ。大前はキャンプ地での練習試合でトップ下やサイドで試されており、CKも担当した。トップ下ではイルセと、サイドではライジンガー、ベリングハウゼン、クルーゼらとレギュラーを争う。18節と19節のいずれも後半に出番を得るなど実力は評価されているだけに、早くアシストやゴールが欲しい。

木下は長身でパワフル、スピードとテクニックもあり、マンチェスター・シティのテストも受けていたが、即戦力ではない。まずは欧州仕様のフィジカルをつくり上げるところからだ。


○後半戦の展開予想

前半戦の順位表が、大きく動くとは考えづらい。それを促しそうな大型補強が、ここまでないからだ。ヌリ・サヒンが復帰したドルトムントは、すでに上位にいる上、連覇中の王者。バイエルンを大逆転しての三連覇も、驚きとは言えない。変動があるとすれば、監督を代えたクラブの躍進or凋落くらいだろう。優勝争いはバイエルン、ドルトムント、レバークーゼンの“三頭立て”で、残留争いはフュルト、アウクスブルク、ホッフェンハイム、ニュルンベルク、デュッセルドルフの間で繰り広げられるだろう。

今季の独ブンデスリーガを語る上で欠かせないトピックスにも触れておきたい。それは、セキュリティ規定の改定だ。DFLが、所属する全36クラブの賛成を得て12月12日に採用を決めた新しい規定は、国内に大きな波紋を広げた。

皆さんも、目に、耳にしたかもしれない。試合開始後の静寂を。ゴール裏からサポーターの声援は聞こえず、スタジアムにはただ、ボールの行き交う音と選手達の声だけが響き渡る。まるで無観客試合のような異様な雰囲気だ。しかし、時計の針が12分12秒を過ぎた頃、突如として大音声が沸き起こる。以降、12分11秒までが異世界であったかのように、スタジアムには“日常”が帰ってきた。

この沈黙は、サポーター達の抗議活動だ。新しいセキュリティ規定には、ボディチェックの必要に応じた実施――危険物を持ち込む疑いがあれば、服を脱がせての精査も――、モニターによる行動監視の強化、アウェイチームへのチケットの割り当てを制限できるようにする権限などが盛り込まれた。サポーター達は、こうした“拘束”を受け入れがたいと感じている。

ただ、DFLにはセキュリティの強化に踏み切るだけの理由がある。11-12シーズンは、直近の12年間で最もスタジアムにおける犯罪が多く、負傷者の数は倍増。警察のスタジアムにおける勤務時間も前年比で2割増となった。高い安全性で知られる独ブンデスリーガにとって、対策は急務だった。

問題は、手続きが性急だった点にある。サポーターに理解を求める時間が足りなかった。その点はDFLのザイフェルト会長が認めている。DFLは独メディアを通じ、3月にもクラブやサポーター、警察らを招いて説明会を開く計画を明かした。試合の安全化に取り組むため、なお議論は続く。

最後に、独ブンデスリーガの“未来”を占い、結びとしたい。先ごろ、バイエルンは来夏の指揮官に前バルセロナ監督のグアルディオラを迎えると発表した。その手腕に全世界から熱視線が集まるだろう。欧州チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグでも7クラブが決勝トーナメントに進むなど、上昇気流に乗る独ブンデスリーガ。来季以降も、その勢いは増すに違いない。
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