08 | 2017/09 | 10

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独ブンデスリーガの前半戦を振り返る・1 

ウインターブレイクを経て後半戦に突入した独ブンデスリーガ。その前半戦を幾つかのテーマを基に振り返る。今回は「順位と数字から見える傾向」と「明と暗」。開幕前の評判と前半戦の順位の“整合性”、好調だったクラブと低調だったクラブについて言及する。






○順位表と数字から見る傾向

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開幕前を思い出すと、バイエルンが本命で、ドルトムントが対抗、3番手をレバークーゼンやシャルケ、ボルシアMGといった昨季の上位勢が争うという見方が多かったはずだ。

その予想は、概ね当たっている。2位以下を離してバイエルンが「ヘルプスト・マイスター」に輝き、レバークーゼン、ドルトムントと続く。4位に昇格組のフランクフルト、5位にフライブルクが入る“サプライズ”もあったが、それなりに順当な位置と言っていいはずだ。ヴォルフスブルクの低迷(14位)は、半ば必然。入れ替わり続ける選手、定まらないスターティングイレブン、不明瞭な戦術など、マガト体制は早々に限界を呈していた。

残留争いに目を向けると、フュルトとアウクスブルクが降格圏内で喘いでいる。理由は明白だ。その“貧打”にある。フュルトはリーグ最下位の11得点、アウクスブルクはリーグ17位の12得点。1試合当たり1点に満たない得点力不足が、順位に直結している。

入れ替え戦に回る16位には、ホッフェンハイムが名を連ねた。オフに実力者を多く獲得し、開幕前には注目を集めたが、17試合で41失点と守備が崩壊。新守護神に元ドイツ代表のヴィーゼ、ディフェンスラインにデルピエールやオクスらを加えて守備の強化を図ったが、いずれも低調なパフォーマンスに終始し、大誤算となった。

戦術的な特徴や新たな潮流は、とりたてて見られない。いずれもオーソドックスなスタイルで、4-2-3-1や4-4-2の布陣からサイドを起点に攻める。ドルトムントやシャルケなど3バックを試験的に採用したクラブもあるが、成果は上がらず。戦術の広がりは限定的にとどまっている。余談だが、ドイツでは格上に対して“真っ向勝負”を挑む格下が多い。小細工を好まない「ゲルマン魂」が透過する。それゆえに大差が付く試合が多いのはご愛嬌だろう。

次に、幾つかのデータを見ていきたい。

①観客動員数

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観客動員数は引き続き好調を維持している。全てのクラブが収容率で8割を超えており、ドルトムントに至っては100%をキープ。バイエルンやシャルケも、100%に限りなく近い。特にバイエルンは数年来、チケットが入手困難になっている。今季は開幕後に2000席を増設したが、チケット不足の解消には至っていない。

一方、低水準なのは83%のデュッセルドルフとニュルンベルク、82%のホッフェンハイム、81%のシュツットガルト。他のクラブが9割前後をキープしているだけに、その低さが目立つ。デュッセルドルフは13位、ニュルンベルクは14位、ホッフェンハイムは16位、シュツットガルトは9位で、戦績の悪さが足かせとなっていそうだ。

なお、これまで右肩上がりに観客動員数を増やしてきた独ブンデスリーガの各クラブだが、今季は僅かながら減少傾向にある。ヘルタ・ベルリンやケルンといった人気クラブが降格し、フュルトのように小さいクラブが昇格した影響もあるが、成長期を終えて、安定期に入ったと見るのが妥当だろう。

②各クラブの主なスタッツ

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※ポゼッション率の順位で並んでいる

項目は左から1試合当たりの枠内シュート数、同枠外シュート数、同ファウル数、同CK数、同オフサイド数、同ポゼッション率。バイエルンとレバークーゼンの高いシュート精度(1試合当たりの枠内シュート数が多い)、ドルトムントのファールの少なさを押さえておきたい。

ポゼッションは、順位とあまり連動していないのが面白い。ここでもトップのバイエルンは別格だが、たとえば2位のレバークーゼンや3位のフランクフルトは、それぞれ13位と12位にいる。言うまでもなく、速攻型のスタイルだからだ。同様にボルシアMGやシュツットガルトも、14位、16位と低い。一方で、シャルケやヴォルフスブルク、ブレーメンらは「ポゼッション志向」が順位に結び付いていない。

③ホーム・アウェイ別の成績

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レバークーゼンはホームで無敗。逆にフュルトはホームで未勝利とアドバンテージを生かせていない。バイエルンはアウェイでも強い。アウェイで未勝利なのはアウクスブルクで、典型的な“内弁慶”となっている。

④得点王ランキング

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好調のキースリンクを昨季2部得点王のマイヤー、イビセビッチ、レバンドフスキらが追う。まだ団子状態で、誰が抜け出すか分からない。

⑤アシストランキング

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ミュラー、リベリ、オツィプカ、ホラント、フスティの5人が並走する。清武の名もある。いずれにせよ混戦だ。


○“明と暗”

良い意味で予想を裏切ったのは、フランクフルトとフライブルク。フランクフルトは、攻撃時に両サイドバックがペナルティエリア付近まで攻めあがる超攻撃的なスタイルで旋風を巻き起こし、昇格組ながらUCL出場圏内の4位につけている。ペナルティエリア内に4人、5人、6人と飛び込んでくる様は圧巻だ。ここまでリスクを負って攻めるクラブは世界的にも珍しい。1トップのレギュラーながら僅か1得点のオーシャンがフィットすれば、さらなる進化も可能。1失点が2失点、3失点と繋がる脆い守備はネックだが、攻撃陣の突然の不振や怪我人の続出さえなければ、欧州カップ戦へのチケットを手にできるはずだ。

フライブルクは、攻守の一体感が武器。一糸乱れぬ連携で全員攻撃、全員守備を90分に亘り続け、敵を封じ込める。リーグ2位(18失点)の守備がある限り、今後も大崩はしないだろう。

HSVの復調にも触れておきたい。スーパーセーブを連発するGKアトラー、真価を発揮し始めたマンシェンと復活の狼煙を上げたヴェスターマンの両CB、新加入ながら好配球を見せるバデリ、「ブレイクのシーズン」と記憶されてもおかしくないハイパフォーマンスのソン・フンミン、復帰するなり“王様”へと返り咲いたファン・デル・ファールトなど、明るい話題が多かった。

悪い意味で予想を裏切ったのは、ホッフェンハイムとボルシアMG。前者は開幕前のDFBポカールで4部のクラブに0-4で大敗すると、開幕後も失点癖が治らずに敗戦を重ねている。1試合の平均失点が2を超える危機的状況に加え、オフに獲得した選手の大半が期待外れ。宇佐美も、試合を経るごとに存在感を失っていった。15節終了後にバベル監督を解任し、セカンドチームからクラマーを引き上げたが、その効果も表れず。ウインターブレイク中に就任したクルツ新監督に復活を託す。

後者は、補強の失敗が選出の主な理由。40億円以上を投じながら、ドミンゲスを除いて主力に定着していない。怪我に苦しむデ・ヨンクは2得点、シャカもトーンダウンが激しくサブに回った。アランゴの活躍(17試合5得点)がなければ、より下位に沈んでいたかもしれない。UCLでの予選敗退もマイナス材料だ。

今季の混迷が予想通りでも、資金力でリーグ上位のヴォルフスブルクは、このカテゴリーに入れるべきかもしれない。このオフも10人以上を放出し、10人以上を加入させる無計画なチームビルディングは変わらず。選手の顔ぶれは揃っているが、入れ替えの多さゆえに「最適解」を出すのに悪戦苦闘。フォーメーションや選手を鳥の目のように変えても、11の“ピース”は全くはまらず、マガト監督が課すフィジカル主体で選手を追い込む練習も疑念や反感を抱かせるだけだった。

もっとも、9節にセカンドチームを率いていたケストナーが着任し、個々の持ち味を最大限に尊重した布陣へ刷新すると、そこからは急速に復調。ウインターブレイク中には前ニュルンベルクのディーター・ヘキンクを新監督に据えており、後半戦に向けて巻き返しの雰囲気が漂う。

(以下、次回へ続く)
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コメント

Re:独ブンデスリーガの前半戦を振り返る・1

バイエルンが独走状態ですね。
これで来季はペップが監督に就任するのですから、末恐ろしいです。

内容盛りだくさんですが、一つ触れるとすれば、アドラーですかね。
怪我をしてから苦しんでいましたが、復活は嬉しいです。

コメントありがとうございます

バイエルンが独走していますね。ドルトムントのクロップ監督も白旗を揚げています。怪我人が大量に出ない限り、まず覇権奪回は堅いかと。

アトラーは華麗に復活しましたね。元々、怪我をする前はノイアーを控えに回して代表のレギュラーでしたし、さすがのプレーぶり。若手の突き上げも激しいですが、また代表での活躍も期待できそうです。

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