欧州のフットボールリーグで最も高い動員力を誇るのが独ブンデスリーガ。活況の理由の一つには、チケットの安さがある。例えば、英プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラのチケット価格の平均は40ユーロを超えるが、ブンデスリーガのそれは22.75ユーロ。ほぼ半額だ。しかも、ブンデスリーガのチケット代にはスタジアムまでの公共交通機関の利用料金も含まれている。日本円にして2000円ちょっとで世界的に有名な選手達の試合を見に行けるとすれば、足繁くもなる。この気軽さが、多くのスタジアムを満員にするのだ。
ただ、フットボーラーの給料の高騰に伴い、今後はブンデスリーガにおいてもチケットの値上げは避けられそうにない。実際、新シーズンに向けて10クラブがシーズンチケットなど幾つかのカテゴリーの値上げを予定している。それにより、約100万ユーロの増収が見込めるという。
しかし、急進的な値上げは危険だ。度合いを間違えれば、サポーターは確実に離れる。例えばイングランドでは、大衆がスタジアムから遠ざけられ、金持ちばかりが集まるようになってしまった。この現象に対する批判の声は、シーズンを重ねるごとに高まってきている。
ブンデスリーガには、イングランドと同じ轍を踏まないよう、慎重な姿勢が求められそうだ。
独ブンデスリーガ18クラブのチケット代クラブ名 | 金額 |
バイエルン | 15~70 |
ホッフェンハイム | 12~55 |
シャルケ | 15.5~62 |
フランクフルト | 11~70 |
マインツ | 12.5~60 |
ブレーメン | 11~60 |
アウクスブルク | 13~43 |
ハノーファー | 14~52 |
レバークーゼン | 13.5~42 |
シュツットガルト | 14~72 |
ヴォルフスブルク | 12~70 |
HSV | 19~94 |
ニュルンベルク | 13~52 |
ボルシアMG | 14.5~44.5 |
ドルトムント | 未定 |
フライブルク | 未定 |
デュッセルドルフ | 未定 |
フュルト | 未定 |
※独「ビルト」より。金額はユーロ
上の表は、各クラブのチケット代。どのクラブも最も安い席は20ユーロ以下に抑えられている。フランクフルトやブレーメンは、たったの11ユーロだ。一方、最も高い席でも100ユーロは超えない。全体的に決して高いとは言えない。
面白いのは、HSVのチケットの高さ。最低でも19ユーロが必要で、上は94ユーロと100ユーロに近い。近年は不振が続いている上に、チケット代が高い。サポーターは多くの忍耐を強いられている。
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