07 | 2017/08 | 09

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カルチョの反撃 

世界中がかつてない不況に苦しむ中、フットボールにも深刻な影響が出つつある。しかし、これまで赤字体質が常態化していたイタリアでは、ここにきて経営状況の改善が見られるという。商業施設やホテルなどを併設した近代的なスタジアムを、行政などとの連携で建設しようとするクラブも現れ、カルチョを取り巻く法律の整備も進む見通しだ。セリエAは今、復権への道を歩み出している。

※以下、フットボリスタ2月18日号内、片野道郎氏の「CALCIOおもてうら」を参考に執筆

「カルチョの世界が財政的に最も困難な状態にあった」(片野氏)03-04シーズン、セリエA全体の売上高は約1508億円だったという。しかも、全18クラブ中決算が黒字だったのはレッジーナとボローニャの2クラブのみで、赤字総額は5億800万ユーロ(約660億円)。そのうちの4億ユーロ強はパルマ、ローマ、ラツィオ、インテルの4クラブによるものだったようだ。

しかし、昨シーズン(07-08)の決算内容を見ると、リーグ全体の売上高は2077億円(4年前に比べて37.7%増)まで増え、9クラブが営業黒字を計上している。約6.5億円以上の赤字を出したクラブはインテル、ミラン、ユベントスの3クラブだけで、4年前は5億800万ユーロにも及んだ赤字総額は1億5100万ユーロにまで圧縮された。さらに言えば、そのうちの1億4800万ユーロはインテルの負債だ。

つまり、フィオレンティーナやナポリといった名門の破産を教訓に、カルチョ全体が経営改革に踏み切った結果、各クラブの財務状況は大きく改善されたのである。「もちろん、大半のクラブは過去の累積赤字による負債を抱えており、厳しい経営状態にあることには変わりはない。しかし、少なくとも慢性的な赤字体質を脱却し、収支をほぼトントンのところでバランスさせながらピッチ上で結果を出せるようになってきた」(片野氏)のは大きな変化と言える。

また、今シーズン前半戦の1試合平均観客数(2万4825人)は昨シーズンに比べて10.7%伸びており、ここ数年は安全面や施設の老朽化で減る一方だった観客動員数も上向きに転じた。カルチョには明るい兆しが見えている。

加えて、スタジアムの問題も“解決”へと向かいつつある。イタリアの場合、スタジアムの所有権が自治体にある場合が多く、たとえ施設面に不備があってもこれまではクラブの判断で改修などを行えなかった。観客の足が遠ざかるのも無理はない。しかし、ようやくここにきて「クラブが自前でスタジアムを所有・運営し収益源とすることの必要性が認識され、与野党議員の共同による議員立法で、民間資本によるスタジアム建設を促進するための法律を制定しようという動きが出始めた」(片野氏)。早ければ1、2カ月の間に国会へ提出され、成立する可能性があるという。

これが施行されれば、許認可の手続きなどが大幅に簡素化され、クラブが自前のスタジアムを建てやすくなるのは間違いない。既に、その先行事例として、ユベントスが90年W杯を機に新設したスタディオ・デッレ・アルピ(6万7000人収容)を約137億円かけて4万人収容の最新型に建て替える計画が昨夏から始まっている。完成予定は2年後の2011年。

シエナも、郊外に2万人収容のスタジアムと8000人収容の体育館を建設するプロジェクトが認可されており、デッレ・アルピと同じ2011年に完成見込み。サンプドリアも、空港に隣接した港湾地区に3万4000人収容の新スタジアム建設の計画書を市に提出済みだ。ウディネーゼもスタディオ・フリウリ改修計画の認可待ちで、パレルモ、ラツィオ、フィオレンティーナ、インテル、ナポリ、カリアリ、アタランタ、ブレシア、ボローニャといったクラブも、新スタジアムの建築構想を明らかにしている。

他方、「マーケティング分野での収益アップを大きく妨げてきたクラブの商標権を侵害して作られる非オフィシャルグッズ(俗に言う『バッタもん』)の製造・販売を規制する法律も、議員立法が準備されているようだ」(片野氏)。

イングランド・プレミアリーグの後塵を拝し、リーガ・エスパニョーラにまで抜かれたセリエA。収益面ではドイツ・ブンデスリーガにすら適わない。長く「世界最高・最強リーグ」と胡坐をかいてきたツケは大きい。とはいえ、ようやくその過ちに気付き、反転攻勢へ出ようという気概が生まれつつあるようだ。カルチョの“反撃”に今後は注目していきたい。
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コメント

暗い話題しかなかった

セリエAですが、
その状況も段々と変わりつつあるようですね。
確かジェノアのファンが試合終了後に、ヴィオラのチームバスに轢かれるという「事故」が起きてしまい、
「またかよ。」と思っていただけに、嬉しいニュースでした。

サポーターは依然として

>どらぐら様

サポーター同士の抗争、過激化による事故などは未だに解決の道が見当たりませんね。教育制度の失敗に由来するとされているため、一朝一夕で改善されるものでもありませんし・・・。イタリアに巣食う闇は、経営の健全化とはまた別問題だと思います。悲しいことですが、カルチョに活気が戻ったとしても、サポーターの健全化はまだまだ遠そうです。

早く改修、新設が進んで欲しいですね
新しいセリエA
そしてWOWOW放送への帰還を待ってます

コメントありがとうございます

>ajax様

初めまして。コメント、ありがとうございます。
m( __ __ )m

とある記事によれば、インフラが整ってプレミアリーグと同等のレベルになるまで20年近くはかかる見通しとか。それまでに競争力を保っていられるか心配な面はあるんですが、カルチョ派としては何とか踏ん張って欲しいと思っています。

WOWOWでの放送ですか~。私は正直なところあまり馴染みがないんですが、そういう方が多くいることは見聞きしています。料金面でも見やすいでしょうし、今のスカパーよりは良いのかもしれません。

近年は放映権料が高くなりすぎて、セリエA=スカパー、プレミア=Jスポ、リーガ=WOWOWと分担になっていて、視聴者側としては面倒ですよね。

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