09 | 2017/10 | 11

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メディアの癒着体質に見る悪しき“共存共栄” 

私も含め、マスメディアの人間というのは、自らが所属する媒体の持つ特性や“色”に即した記事を書く。時に「提灯(ちょうちん)記事」と揶揄され、またある時は“偏り”を侮蔑されるのも、そうしたのっぴきらぬ事情に起因することが多い。活字離れが進む中、媒体を売るため、他媒体との生存競争に勝つためには、手段を選んでられないということだ。とはいえ、それにも限度がある。犯してはならない禁忌を無視して特定の権力者と癒着するなど、マスメディアとしての誇りと存在価値を失ったに等しい。しかし、スペインではこうした悪しき“共存共栄”が残念ながらまかり通っているようだ。

以下、フットボリスタ1月21日号、小澤一郎氏のコラムより

○ソレール独裁を許した地元メディアとの悪しき共存関係

2004年6月にバレンシアの会長に就任したソレールの在任期間は4年。その間、クラブの借金は約170億円から約468億円に膨らみ、リーガとUEFA杯の2冠を達成したチームは計画性を欠いた舵取りにより低迷した。

クラブ財政を破綻させ、監督・SDのたび重なる解任劇でチームを壊滅に追い込んだソレールには今でこそ「クラブ史上最低の会長」との評価が定着している。しかし、在任期間中に反ソレールの報道を行ってきたメディアは「アス」、「カデナ・セール」などを抱えるプリサ・グループのみで、バレンシアが低迷すれば全国区のメディア以上に困るはずの地元メディアは擁護と沈黙を貫いた。

基本的にクラブを取り巻くスペインのメディアは土着的で「権力の監視役」としての機能を果たしていない。例えばソレールの場合、ウォルステインを筆頭に広報職員を「ラジオ・ノウ」から抜擢し、地元の新聞、テレビ局で費用対効果を度外視した宣伝広告(グッズやチケット販売のPR)を打っていた。また、自らを擁護するメディアの取材を露骨に優先し、移籍情報などのリークを積極的に行うなど“抱え込み作戦”を行い、餌を前にした地元メディアも目先の利益を追求するあまりソレールに擦り寄る形で体制を支えてきた。就任から2年ではっきり「独裁」と「崩壊」への道が見えていたにもかかわらず、ソレール体制が4年も続いた理由の一つは、こうしたメディアの体質にあると言えるだろう。

一方、ビセンテ・ソリアーノ会長が就任して体制が変わったバレンシアは、今度は「アス」の看板記者を広報責任者に抜擢した。今のところ有限実行のソリアーノ体制を批判するメディアはないが、現体制に悪い兆候が見えた時「バレンシアのため」とソレール辞任を叫んでいたアスは、同じく反体制の論陣を張ることができるかどうか。

残念ながら現状は「バレンシアのため」よりも「自媒体の販売部数、視聴率、リスナー数を伸ばすため」、体制擁護に回って特ダネや様々な優遇を受け取るメディアばかりが目立つ。ソレール体制の4年間、スポンサー問題といった暗い過去は何の検証もないままに、真相とともに闇へ葬られることになるだろう。
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