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07 | 2021/08 | 09

3バックの一つの完成形 

前々回に書いた「3バックの可能性」を補足するものとして、97-98シーズンにザッケローニ監督がウディネーゼで具現化し、ユベントス、インテルに次ぐ3位へとチームを躍進させた「3-4-3」を紹介したい。余談だが、インテリスタにとって97-98シーズンは忘れられないシーズンの一つだ。ユベントス対インテルの“天王山”において、チェッカリーニ主審はロナウドが倒され明らかにPKが与えられるべきシーンを見逃した。この「世紀の誤審」が人為的だったのかは今もって定かではないが、我々はスクデットを“奪われた”悔しさを忘れてはいない。

○ウディネーゼ、革新的な4-3-3の伝統

90年代末から00年代前半にかけてセリエAで主流となり、現在も独自の発達を見せている3バックシステム。その原点とも言えるののが、今から11年前の97-98シーズンにザッケローニが打ち出した3-4-3だ。

当時主流だった4-4-2と戦う上では、敵2トップに対してCBが2対2で対応する4バックよりも、3人のCBで数的優位をつくる3バックの方がむしろ効率的。サイド守備はサイドハーフとウイングが担当すれば帳尻は合うというのが、その基本発想だった。最終ラインから浮いた1人を前線に回した3-4-3の攻撃的フットボールは、大きな衝撃を与えた。現在のジェノアの3-4-3はその直系である。

ウディネーゼは、その後のグイドリン、デ・カーニオといった監督の下でも、3バックの最終ラインを守りながらセリエA中位にしっかりと根をおろしている。そして、02-03シーズンにスパレッティが監督に就任すると、3年目の04-05シーズンにはビッグ3に次ぐ4位に入り、クラブ史上初めてのCL出場権を勝ち取った。

前線にディ・ナターレ、イアクインタ(現ユベントス)、中盤にヤンクロフスキ(現ミラン)、ピサーロ(現ローマ)を擁したこのシーズンの3-4-3は、機械仕掛けのように緻密な攻守のメカニズムを持った、近年のセリエA屈指の好チームだった。

その後スパレッティをローマに引き抜かれたウディネーゼは、一時的な低迷を経験する。だがマリーノを監督に迎えた昨季は、伝統の3-4-3でUEFA杯圏内の7位まで再浮上した。今季は4バックに切り替えたが、この10年のウディネーゼの躍進は、3バックとともにあったことは確かである。

※フットボリスタ12月30日・1月7日号の片野道郎氏のコラムより

---------- キリトリ -----------

ウディネーゼといえば、私にとっても3-4-3ですね。フラットな3バックで、高いラインを保ちつつプレスを仕掛けてボール奪取、一気に縦へと進めてゴールを奪い取るというスピード感、アグレッシブさには驚かされたもんです。3枚のディフェンダーは、高さと強さ、さらにはフィード能力に長けた選手が務めるってのも伝統。現在はややフィジカルの強いタイプが多いですが、センシーニが“重鎮”として守備陣を統率していた往時は、もっとテクニカルで精緻でした。

世界各国にスカウトを飛ばし、安く買って高く売る連環策をいち早く確立させた先見性といい、戦術面での特異性といい、非常に興味深いクラブですね。
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