09 | 2017/10 | 11

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【仮】前へ、前へ、前へ。アジア王者、渾身の3発 

クラブW杯準決勝

G大阪 VS マンチェスター・ユナイテッド


<G大阪>

GK:藤ヶ谷

DF:加地、中澤、山口、安田

MF:橋本、明神、山崎、遠藤、ルーカス

FW:播戸

※中盤から前のポジションは流動的。ただ、基本的には明神を底に置き、その前に遠藤と橋本、両サイドのワイドの位置に山崎とルーカス、トップが播戸の形。

<マンチェスター・ユナイテッド>

GK:ファン・デル・サール

DF:G・ネビル、ファーディナンド、ヴィディッチ、エブラ

MF:ナニ、スコールズ、アンデルソン、C・ロナウド

FW:テベス、ギグス

※ギグスは「トップ脇」のような位置取り。

---------- キリトリ -----------

ファン・デル・サールが、苛立ちを顕わにしてゴールポストを蹴り付ける。キャプテンのG・ネビルは血管を浮き上がらせて味方を叱咤する。ファーガソン監督は、苦虫を噛み潰したような表情でベンチからピッチを睨み付けていた。電光掲示板に記されたスコアは5-3。5-1としてから2点を“献上”した「赤い悪魔」から、笑みと余裕は消え失せていた。

勝敗は既に決したはずだった。寝ぼけ眼で横浜の地に降り立った欧州王者は、序盤こそフルスロットルで襲い掛かるアジア王者に手を焼いたものの、28分にヴィディッチが、46分にはC・ロナウドがギグスの正確なコーナーキックからヘディングで2点を奪取。後半に入り、決勝を見据えて「省エネ・フットボール」に転換したところで逆襲を許し、74分によもやの失点で1点差に詰め寄られたが、再度エンジンをふかすと、ゴールラッシュが幕を明ける。

失点直後の75分、途中出場のフレッチャーが出した浮き球に、これまた途中出場のルーニーが合わせてあっさり突き放すと、78分にはエブラが左サイドを破ってクロスを上げ、フレッチャーがヘディングで決めて4点目を挙げる。直後にはギグスのスルーパスに抜群の反応で抜け出したルーニーが爪先でプッシュ。あっと言う間に3点を連取し、大差を付けた。極東のクラブに格の違いを痛感させる、圧巻の“試運転”だった。

あとは悠然と試合を“終わらせる”だけ。ピッチ上の選手も、ベンチも、そう構えていたに違いない。

しかし、その甘い目論見は霧散する。前へ、前へ、前へ――。アジア王者の捨て身の“特攻”は、鉄壁不可侵たる欧州王者の防壁に生まれた綻びを見逃さなかった。

大量失点に気落ちすることなく終始全体を高い位置に保ち、ボールホルダーを激しく追い立ててボールを奪うと、遠藤やルーカスが「収まり場所」となって緩急をコントロール。左右のサイドバックは果敢に上がってサイドを侵略し、山崎と播戸はユナイテッドのディフェンスラインの背後を狙う。日本人特有の丹念で流麗な組み立てが、ユナイテッドの“逃亡”を追い詰めていった。

この積極的な姿勢が、幸運にも恵まれてゴールへと結実する。83分、播戸のクロスがブロックに来たネビルの手に当たり、PKを獲得。これを遠藤がGKの動きを冷静に見極め、速いグラウンダーのボールで左へ沈める。さらに91分、ペナルティエリアやや右のスペースでボールを受けた橋本が豪快に右足を振り抜いて3点目。直後にCKからルーカスが頭一つ抜け出し放ったヘディングシュートは大きく枠を逸れたが、4点目、5点目を目指し突き進む青き津波は、試合終了まで欧州王者を背走させた。

確かに、ユナイテッドからは長距離移動によるコンディション不良、大量得点差による気の緩みが窺えた。しかし、そうしたエクスキューズを補って余りある怒涛の攻撃は、日本の、そしてアジアの着実な進化を証明した。

「今日は観客にとってお金を払うだけの価値がある試合だった。互いに良い試合をしたし、日本のフットボールの発展が見られた。G大阪は特に前線の選手が良かった。彼らのプレーには感動したよ」

ファーガソン監督の言葉は、決して社交辞令だけではないはずだ。

日本式フットボールの未来と可能性。この日、6万7618人の観衆と数百万人のTV観戦者は、確かにそれを目撃した。

---------- キリトリ -----------

私は、G大阪の守備が非常にお粗末だったことを否定しません。シーズン中からの課題だったセットプレー時の守備は、この日も杜撰で、良い流れをつくりながら2点のビハインドを背負う原因となりました。パワー不足、体格差、稚拙なポジショニングでズタズタに切り裂かれた2人のCBと鈍重なGKも、明らかに国際レベルで戦えるレベルにはありません。とはいえ、G大阪の強みは攻撃であり守備ではないのです。その攻撃で幾度となくチャンスをつくったことを、素直に褒めるべきでしょう。

12分には遠藤の浮き球のスルーパスに抜け出した播戸が1対1でシュートを放ってますし(ファン・デル・サールが好セーブ)、44分にもファーディナンドのパスミスを拾って播戸がシュート。後半も、2点をリードしたユナイテッドがペースを落としたこともあり、惜しいシーンがありました。65分には、ゴール前の絶好の位置でFKを得ると、遠藤が右足を一閃。ファン・デル・サールが弾いたところに詰めた播戸のシュートは枠の上へ外れましたが、肝を冷やしたことでしょう。

守備も、貶しはしましたが、地力で勝る相手に対し、人数をかけてよく防戦していました。オフサイドギリギリでボールを持ったC・ロナウドが右サイドを駆け上がり、安田を深い切り返しで交わしてシュートした27分は、山口がよく戻ってブロックしました。

もっとも、そのCKでG大阪の悪癖――セットプレー時の守備の拙さ――が出て、先制を許してしまったんですが。。。。。

一方のユナイテッドは序盤、ピッチの感触を確かめながら戦っていたからかミスが多く、G大阪のハードプレスにも手こずりましたが、サイドに大きく開いたり、ワンツーを使ってスピードの差で裏を取ったりと、巧みにプレスを分断。個人対個人に持ち込み、そのマッチアップの優勢を生かすシンプルかつ老獪な攻め方は、さすがの一言でした。テクニック、パワー、スピード、経験の全てで圧倒的に上回っていれば、難しいことは必要ないんですよね。

個の技術という部分で言えば、特に前線でのキープ力は凄まじいものがありました。上背はなくても体幹が図抜けて強いため、G大阪のDFは全くボールを奪えない。そのままズルズルとエリア内まで後退してしまい、ピンチを招くケースが多かったです。

※諸事情につき一旦休止。明日、最後の加筆をば。
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コメント

観客にとってお金を払うだけの価値がある試合

これに尽きるな~、と第三者の私には思いました。
ガンバはある程度のインパクトを残したことは間違いないでしょう。
しかし、ユナイテッド側からすれば、
それが致命的なダメージに繋がったわけでもない。
だから、ああいう余裕さえ感じさせるコメントをファーガソンは出せるのかなぁ・・・。

書き途中で放置してすみません

>どらぐら様

終盤の2点は、確かに相手のお陰で取れたのかもしれませんが、それでも良い試合でしたよね。ブラッターも、ファーガソンも手放しで褒めてましたし、お世辞の分を割り引いても、日本式フットボールの真価を多少は認めてもらえたのかなと。次に日本で開催される2011年まで、さらに質を高めたいところですね。

決勝戦のユナイテッドは、なんというか「勝ち方を知ってるな~」と思いました。危ないシーンも幾度かありましたが、恐らく何度やっても勝つのはユナイテッドだろうと感じました。さすがに強かった。。。

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