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07 | 2019/08 | 09

バックパスの深層 

※フットボリスタ12月10日号の河治良幸氏の同名のコラムより。文章がおかしい点などを修正

日本サッカー協会の犬飼会長が「育成年代でのバックパス禁止」を示唆した。日本では彼に限らず、バックパスにネガティブなイメージを持っている人は多い。いわく、勝負に行かない逃げの行為、決断の先延ばし、気持ちで負けていることの表れ・・・。しかし、パスコースの確保、余計なボールロストを減らす、プレスの回避などメリットは決して少なくない。果たして「バックパス=消極的」は本当なのか?実際の数字からバックパスの真実を明らかにする。

一見すると、バックパスは消極的な戦法にも映るが、実際は攻撃的なフットボールを標榜するクラブでも数多く用いられている。なぜなら、フリーで前を向ける味方にボールを預けることで、積極的な仕掛けの布石となり得るからだ。

マンチェスター・ユナイテッドは、高い個人技をベースに勇猛果敢に攻めるイメージが強いが、実は最もバックパスを多用するチームである。チャンピオンズリーグのビジャレアル戦は敵地ながらボール支配率54%を記録したが、バックパス数も54本と相手を17本上回った。特徴的なのが、そのうち33%の18本が自陣で出されたものということ。その理由は、バックパスを精度の高いロングキックを蹴るための布石にしていたからだ。

ロングキックの落としを中盤が拾い、個人技で仕掛けて決定機に結び付ける。これはユナイテッドの主要な攻撃手段の一つだ。ただし闇雲に長いボールを蹴るのではなく、バックパスを使って体勢良く前を向ける選手にしっかり預けてから実行することで、精度と成功率を高めている。前線が長身のベルバトフでなく、ルーニーであれば、さらに精度の高いロングボールが求められるので、一度戻す意識はなおさら重要度を増す。この試合ではDFへのバックパスが26本、GKへのパスは8本を数えた。つまりバックパスの約65%がDFかGKに向けられたものだったわけだ。

とりわけ目立ったのが、左CBエバンスへのバックパス。10本のバックパスを受け、それをことごとく前方にロングキックしている。エバンス自身は1本もバックパスを出さなかったのも注目点で、彼の正確なロングキックを生かそうとするチームの意図と、それを彼本人がよく理解していることが分かるデータだ。

GKクシュチャクもバックパスを受けると、縦に蹴る意識を徹底していた。一方で、フィードの名手として知られるファーディナンドがバックパスを受けた本数は5本、しかもそのうち4本はクシュチャクに戻している。これはGKのサポート意識に加えて、ビジャレアルの1トップ、G・ロッシが主にファーディナンドのサイドでチェイシングを仕掛けてきたことが影響していると思われる。

ユナイテッドのバックパスが増えた理由は、もう1つある。

それは、攻撃の中心であるC・ロナウドのバックパスが多かったためだ。なんと両チーム最多の11本のバックパスを記録。理由は明白だ。複数の守備者に張り付かれることの多い彼は、サイドで縦に仕掛けるのが不利と判断すれば、即座に後方でフリーの味方に戻しているからだ。一度自らサイドにマークを引き付けているため、バックパスを受けた選手が反対エリアに展開すれば一気にチャンスは広がる。そうなれば、逆サイドの味方は有利な状態でドリブル、あるいはシュートに繋げられるのだ。

たとえ圧倒的な個人技を持つ選手であっても、状況によって「勝負」と「回避」を使い分けている。回避は逃げではなく、有利な体勢で味方に渡したり、その後の展開をつくるための布石でもあるのだ。

---------- キリトリ -----------

これはまったくその通りのことで、多くの識者が盲目的な「バックパス禁止」に異を唱えています。そもそも、ドイツ滞在の木崎伸也氏がドイツのフットボール協会に「育成年代ではバックパスを禁止しているのか」と尋ねたところ、鼻で笑われたそうです。もちろん、犬飼氏は“消極的”かつ“臆病な”バックパスを禁止させたいのであって、全てのバックパスを禁止したいわけではないのでしょうが、その辺りの説明不足から多くの誤解を招いているのは間違いありません。「口は災いの元」という諺を、これほど体現している人もいませんね。

さて、私は12月4日で27歳になりました。もはやめでたくも特別なことでもないですが、1年の目標を立てるには元日と並ぶ最適な日ですよね。なんの根拠もないですが、個人的には26歳でも28歳でもない27歳という時期を以前から重要な転機と位置づけていました。仕事でも、プライベートでも、何か一歩踏み出したいと思っております。そんな決意を綴って、本日は終わります。

FM日記はちょっと難航していまして、公開の目処が立っておりません。すみません。ちなみに2009は短期集中連載として「ボロカッスルを立て直せ!」なんかを検討してます。これも未定ですが・・・。なんか全てが中途半端でいかんですな~。
(;つД`)
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コメント

1日遅れですが

お誕生日おめでとうございます(・∀・)♪
27歳になられたということで、私とは1歳違いということになりますね^^;

犬飼の発言は、様々なところで議論を巻き起こしましたが、
結局のところドイツでは、犬飼の言ってるようなシステムはなかったんですよね(苦笑)
要は、FMで言うところの「判断力」の問題なのでは、と思うのですが・・・。

ありがとうございます♪

>どらぐら様

もはや特別でも何でもありませんが(苦笑)、お祝い頂きありがとうございます♪
(〃▽〃)

バックパスについては、どらぐらさんの仰る通りで、まず判断力などの「フットボールIQ」を磨くべきですよね。技術を上手く活かせないのが日本人なんですから。

No title.

まず、お誕生日おめでとうございます♪

個人的にバックパスは攻撃を立て直すために必要なものだと考えているんですが、1本余分なパスしたりすると相手FWに取られたりして、致命的なピンチになりますから注意が必要だと思います。
あとは、フィードのうまい選手も必要ですよね。

落ち着いて、考えてサッカーをすれば良いと思うんですけどねー、難しいんでしょうねw

ありがとうございます!

>かまぼこ様

わざわざどうもです。

バックパスってのは、やはり使い方なんですよね。同様に言葉の使い方も大事。犬飼氏は、もっと言葉の勉強をして欲しいものですw

落ち着いてプレーすること、考えてプレーすること、どちらも日本人にはまだまだ足りない部分ですね。。。

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