07 | 2017/08 | 09

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南アフリカW杯は開催できるのか・3 

度々世間を賑わす「2010年南アフリカW杯は本当に開催できるのか」という話題。日本やアメリカなどの国は内々にFIFA側から代替開催が可能かどうか打診されており、万が一が十分に起こり得る状況だ。実際、開幕まで2年を切った今なお、南アフリカは1つのスタジアムも満足に完成させられていないといい、FIFAは危機感を募らせている。遅々として進まない準備の現状を、「ワールドサッカーダイジェスト」の短期集中連載からお知らせしたい。


※前回、前々回の記事はこちら。

南アフリカW杯は開催できるのか・1

南アフリカW杯は開催できるのか・2




○ファンゾーンなどもっての他

もちろん組織委員会は、“白人本位主義”を真っ向から否定し、スタジアムがたとえ白人居住区にあったとしても、貧しい黒人層にも大会を楽しんでもらえるよう、様々な工夫を凝らしていると主張する。その1つが「アフリカンチケット」の存在だ。

過去の例を見るまでもなく、ワールドカップのチケットはかなりの高値で取り引きされる。しかし、それでは本当にフットボールを愛する黒人層には、手が届かない。そこで組織委員会は、全体の15%にあたるチケットを、アフリカンチケットとしてタウンシップの中だけで格安で販売することにしたのだ。なかなか良いアイディアかもしれない。ただ残念なのは、そのチケットがいつ、誰の手で、どのような形で販売されるのかを、多くの黒人が知らないことだろう。

組織委員会はまた、前回の06年大会で大成功を収めた「ファンゾーン」を南ア大会でも採用したい考えだという。ファンゾーンとは、街中に数万人が集えるような広場をつくり、巨大なスクリーンを設置して試合を放映するスペースのことだ。チケットを入手できなかった人も、ここに来ればライブで試合観戦が楽しめる。

しかし、ヒルブロウ(ヨハネスブルグのかつての中心地だが、アパルトヘイト撤廃後はギャングの巣窟と化し、今ではヨハネスブルグで最も危険なエリアと言われている)のコミュニティー委員は、このファンゾーンの設置に疑問を投げかける。

「サポーターたちが問題も騒ぎも起こさずに観戦できるようなセキュリティーを、いったい誰が用意してくれるというのだ?」

ドイツでは可能だったかもしれない。しかし、暴力と犯罪が蔓延する南アでは、まさに夢物語と言っていいだろう。

この国ではどんなに小さな商店でも、個人経営の薬局から八百屋に至るまで、入口と窓は全て頑丈な鉄格子で防御されている。車はギャングの襲撃に備えて当然のように防弾仕様で、あらゆる住宅は侵入を防ぐため、高い塀と鉄条網に囲われ、まさしく要塞と化している。ここまでしなくては、危険から身を守れないような国で、どうして外国からやって来たサポーターの安全を保障できるだろう。ファンゾーンなど、もっての他である。

私は数週間、南アに滞在したが、その間1日も欠かさず、暴力、強盗、殺人事件の記事が新聞の一面を飾っていた。04年3月からの1年間の統計によると、この国では「分かっているだけでも」1万9000人が殺されている。南アは世界一、殺人事件が多い国なのだ。ちなみに、同じ時期にイギリスで殺された人の数は853人。イギリスの方が約1000万人も人口が多いことを踏まえれば、尚更その恐ろしさが分かってもらえるだろう。

何もかもが不足している南アだが、何よりも足りないのは「安全」だ。どんなに頑張って素晴らしいスタジアムをつくっても、それだけではワールドカップを開催するに相応しい国とは言えないのだ。

(中略)

とにかく今は、様子を見守ることしかないだろう。ただ、FIFAにとって今回のW杯が、第二次世界大戦以降に訪れた、最も大きな試練であり、賭けであり、そして挑戦であることだけは間違いない。これからの道のりも決して平坦ではなく、波乱に満ちているだろうが、それでも無事開催に漕ぎ着けることができたのなら、それは彼らにとっての偉業と言っていいはずだ。

南アでのW杯開催に、疑問や不安を抱く人間は、私も含め、決して少数派ではない。しかしながら、ただ1つ確信を持って言えるのは、この国の人々が、心からフットボールを愛しているということだ。それだけは疑いの余地がない。

「K’ENAKO」という言葉がある。これは南アの言葉で「グッドラック」という意味だ。この国を旅していると、何度となくこの言葉に出会い、元気付けられたものである。だから私はこの原稿の最後に、こう言いたい。2010年のW杯開催を信じ、力強く生きる全ての南アの人達へ。「K’ENAKO」――。

~ワールドサッカーダイジェストの短期集中連載「南アフリカの真実」より~

FIFAのバックアップを受けてアフリカ大陸で初となるW杯開催へ向けた懸命な努力が続いています。確かに、至る所で死が手ぐすねを引いている場所であり、インフラの面でも北京五輪前の中国以上に立ち遅れていますが、少なくとも情熱は満ち溢れているようです。無事に開催へと辿り着き、大成功を収めることを祈らずにはいられません。たとえそれがMission impossibleであろうとも――。

---------- キリトリ -----------

明日からは、フットボリスタで特集されていた、世界的な金融危機が欧州リーグに与える影響についてのコラムを紹介しようと思っています。明日の仕事が終わると一息付けるので、ようやくFMも再開できそうです。2009は予約してありますが、先に2008をやりきらないとダメですよね。

日本代表対シリアについては・・・相手が酷すぎましたね。とりあえず、大好きな中村憲剛のプレーが輝いていたので良かった。あとは長友の活躍。良かったのは、それぐらいでしょう(苦笑)。とにかく決定的なシーンで焦ったり、ミスしたりが多過ぎる。いつものことですが。
┐(´∀`)┌
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コメント

成功を祈ってます、が・・・。

わかっているだけでも年に約2万人近くが殺されるってのは・・・。
W杯目当てに訪れるサポーターが犯罪に巻き込まれない保障はどこにもありませんね。
何より、南アの多くの人々がこの大会を楽しめなければ・・・。

シリア戦、仮想・カタールとしてのテストマッチでしたが、どこか物足りない試合でしたね。
長友のドリブルシュートには度肝を抜かれましたが^^;

どうなるんでしょうか

北京五輪の中国でも2年前はここまで悲観的ではなかったですね。
アフリカのサッカーの発展のためにもこの大会を開催して欲しいんですが…

もし開催できないとなると、どこになるんでしょうね?
日本はないとのことなので、個人的な希望はサッカーの母国イングランドですね。アンフィールドやウェンブリーで日本が戦っているところを見たいですね。

滅多に報道されないので

>どらぐら様

南アフリカW杯の話こそ出ても、治安の面とかに触れることってほとんどありませんよね。実情はかくも悲惨なのでございます。全てにおいて、安心してフットボールを楽しめる環境にはなっていないように思います。あと2年でこれが劇的に変わるかどうか。不安は尽きません。

シリア戦は何の価値もありませんでしたが、長友をはじめ一部の選手がフィットしている様を見られたのだけは良かったかなと。。。

代替開催も可能性ゼロではありませんね

>かまぼこ様

北京は、少なくとも治安に関しては保障されてましたからね。。。アフリカ大陸の危険性は各種旅行用ガイドブックでも触れられているので、悲観的にならざるを得ません。それでも、ご指摘の通りアフリカの未来のためにも開催すべきだとは思いますが。。。

日本はスタジアムの基準を満たせてないんですよね。犬飼氏も否定してましたから、ないのでしょう。他に挙がっていたのは、ドイツとかスペインとかイングランド、アメリカやメキシコあたりもでしたっけ。イングランドは確かに素晴らしいスタジアムが沢山ありますよね。ファンの質も高いので――一部のフーリガン除き――、間違いなく良い大会になることでしょう。

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