09 | 2017/10 | 11

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J1クラブの経営状態を見てみよう・上 

以前にJクラブの経営状態をざっとまとめましたが、今回はその延長戦です。より細かく、Jクラブの実状を見ていきたいなと思っております。非常に堅い話題である上に、Jリーグに全く興味の無い人にとっては全く無益な内容ですが、こうしたディープな話も知っておいて損はないのではないでしょうか。

特別気張ったわけではありませんが、1回で紹介するには長くなり過ぎてしまったため、上・下の2回に分けて公開します。





---------- キリトリ -----------

○2007年度J1クラブ経営状況○

まず、各クラブの「基礎体力」を示す営業収入のランキングから。

<営業収入>

J1リーグ平均:32億6700万円

1位:浦和 79億6400万円
2位:横浜FM 49億900万円
3位:鹿島 39億8300万円
4位:名古屋 36億3500万円
5位:磐田 35億9400万円



17位:横浜FC 17億600万円
18位:甲府 16億5500万円

圧倒的な数値を示しているのが浦和。入場料収入は1位、広告料収入が2位で、ACLやCWCの賞金が加わり、営業収入は80億円に迫ろうかという驚異的な額となった。これは欧州トップリーグの中堅クラブ並み。もはやアジアレベルのクラブではない。2位は入場料収入3位、広告料収入1位の横浜FM。近年の成績は振るわないが、名門ならではの求心力と女性人気を背景に、3位鹿島に10億円の差を付けた。鹿島は、入場料収入が5位、広告料収入では8位ながら、2冠制覇の賞金などによって3位に入った。


続いて、ある意味でクラブの人気の表れとも言える入場料収入。

<入場料収入>

J1リーグ平均:6億8900万円

1位:浦和 30億800万円
2位:新潟 9億600万円
3位:横浜FM 8億3700万円
4位:FC東京 7億7800万円
5位:鹿島 6億3600万円



17位:神戸 3億2900万円
18位:大宮 3億500万円

2位の3倍以上で浦和が断トツの1位となった。新潟は入場者数こそ多いものの、無料チケットを多数ばらまいており、その数字ほど入場料収入は稼げていない。3位にはオールドファンと女性の支持を稼いで横浜FMがランクイン。熱狂的なサポーターの多いFC東京が4位に入った。FC東京の入場者数は浦和、新潟に次ぐ3位。なお、入場料収入に関してはJ2の仙台が6億5800万円と鹿島を上回る数字を計上している。こうした上位陣に対して情けないのが神戸と大宮。J1では、この2チームだけが3億円台だ。


次は、経営面では入場料収入以上に重要と言える広告料収入。

<広告料収入>

J1リーグ平均:15億1000万円

1位:横浜FM 26億2600万円
2位:浦和 23億8400万円
3位:名古屋 22億4700万円
4位:磐田 21億2700万円
5位:大宮 19億6000万円



17位:神戸 6億6000万円
18位:横浜FC 6億4700万円

スポンサー名や立地から、だいたい順位の想像が付く。磐田は地場に強く、大宮はNTTに支えられている。なお、広告料収入が10億円以下なのは、新潟(9億7700万円)、大分(9億6800万円)、甲府(7億6800万円)、神戸、横浜FCの5クラブ。大分は今の順位であれば改善が見込めそうだが、他の4クラブは厳しそう。神戸はファンの開拓がなかなか進んでおらず、横浜FCはJ2に落ちてしまった。新潟と甲府は都市自体に活気がないため、なかなかスポンサーが集まらない。新潟は天災の影響でここ数年経済状況が非常に厳しく、甲府は都心への人口・消費流が続き出地盤沈下が著しいからだ。


歳入をあらかた見たところで、歳出にスポットを当てる。

<営業費用>

J1リーグ平均:32億5500万円

1位:浦和 77億4400万円
2位:横浜FM 46億7400万円
3位:鹿島 38億500万円
4位:名古屋 35億9200万円
5位:FC東京 35億8100万円



17位:横浜FC 18億6100万円
18位:甲府 15億600万円

入ってくる金も大きければ、出ていく金も大きいのがフットボールクラブの定め。特にビッグクラブともなれば、戦力の維持(人件費や環境整備)、遠征費などなどにかかる費用はうなぎ上りに増えていく。


この営業費用の大半を占めるのは、人件費。

<人件費>

J1リーグ平均:15億3300万円

1位:浦和 28億4100万円
2位:横浜FM 19億6100万円
3位:G大阪 19億2700万円
4位:名古屋 17億7000万円
5位:鹿島 17億3600万円



17位:横浜FC 8億6200万円
18位:甲府 7億4100万円

日本代表クラスを多数擁し、さらに外国人選手の補強にも熱心なクラブが上位を占めた。人件費と選手の質は往々にして比例するものであり、少なくとも昨季については、4位の名古屋、6位の柏(16億9300万円)、7位のFC東京(16億8000万円)あたりは猛省すべきだろう。ちなみにJ2にも、12億9000万円の東京V、10億5100万円の京都という「無駄遣い組」がいた。


大まかな歳入、歳出を把握したところで、今度はより細かい数字を見ていきたい。注視したいのは、「営業収入における入場料収入の割合」と「営業収入における人件費の割合」だ。前者からはクラブの基盤がどれだけしっかりしているかが分かるし――景気や企業との関係に左右されやすい広告料に頼りすぎるのは危険――、後者からは経営の健全性が垣間見える。

<営業収入における入場料収入の割合>

※小数点第二位を四捨五入し、第一位まで

J1リーグ平均:21.1%

1位:浦和 37.8%
2位:新潟 34.0%
3位:横浜FC 27.6%
4位:甲府 25.6%
5位:FC東京 23.2%



14位:鹿島 16.0%
15位:磐田 14.6%
16位:柏 13.1%
18位:千葉 10.7%
18位:大宮 10.7%

これだけ並べてもよく分からないが、例えば欧州の主要リーグではだいたい3割くらいが平均という。例えば、世界で最も入場料収入が高いマンチェスター・ユナイテッドは、金額が約130億円(平均入場者数約6万8000人)、構成比は30%超(放映権料が40%超、マーケティングなどその他が30%弱)。ちなみにR・マドリーは30%弱。逆に、セリエAはスタジアムでの暴力行為などから右肩下がりで、20%台もザラになってきている。

日本の場合、スタジアムのキャパシティがそれほど大きくないというエクスキューズもあるが、現状では放映権料に全く期待できない以上、地域密着をさらに進めて構成比を高めていきたいところだ。なお、J2も含めると、42.6%の仙台と37.0%の札幌がランクインする。クラブの規模が小さいとはいえ、「おらが街のクラブ」としての存在感、支持率は卓越しており、J1クラブが見習うべき点は多い。


増やしていかなければならない最優先事項が入場料収入だとすれば、減らしていかなければならない喫緊の課題が人件費。

<営業収入における人件費の割合>

※小数点第二位を四捨五入し、第一位まで

J1リーグ平均:46.9%

1位:神戸 70.6%
2位:G大阪 60.0%
3位:大分 56.7%
4位:柏 53.9%
5位:川崎F 52.8%



14位:鹿島 43.6%
15位:千葉 42.1%
16位:横浜FM 39.9%
17位:清水 39.7%
18位:浦和 35.7%

これも欧州の主要リーグと比較すると分かりやすい。数年前の調査では、イタリアが約75%、イングランドは約60%、ドイツが約56%、スペインは約55%、フランスが53%となっていた。近年の高騰具合を考慮すれば、現在はこの数値に数ポイントプラスされている可能性が高い。そう考えると、J1各クラブの経営状況はまずまず健全なのかもしれない。とはいえ、リーグ平均を10ポイント以上上回っている神戸、G大阪、大分の3クラブは引き締めが必要だろう。特に神戸は、毎年数億円の損失を出している。オーナーのポケットマネーで幾らでも埋め合わせられるとはいえ、もう少し身の丈に合った経営をすべきだ。


以下、次回に続く
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コメント

神戸

将来的にはACLを目指す!とか、
日本代表クラスの選手を補強する!とか息巻いてますが、
チームの順位同様、経営面でも意外と苦戦してるんですね。
確かにあまり客が入ってるイメージがないし。
やはり阪神の影響力が強いのかなぁ。

J2でも仙台ってかなり人気あるんですね。
ただ結果がなかなかついてきませんな、あそこは・・・。

私の記事に

勝手にこちらの記事のリンクを貼っちゃいましたが、
よろしかったでしょうか?
もしNGなら、リンクは消します。

もちろんOKです

>どらぐら様

神戸は、横浜FM対神戸を観に行った時のサポーターの閑散っぷりに驚きましたからね。あれは、滅茶苦茶弱かった頃のロッテ対阪急の試合以下ですよwww

オーナーがフットボール好きで、投資を惜しまないのは事実ですが、そのオーナーの本業が傾けばローマの様になってしまうかもしれませんし、もう少しクラブの価値を高めなければなりませんね。

そもそも、関西は阪神タイガースがダントツの1番であり、フットボールクラブもG大阪とC大阪がありますから神戸の立場は厳しいでしょう。

仙台は楽天の件もですが、地域愛に溢れてますからね。フロントの失策でもがいてますが、来季は体制が一新しますし、監督が人間力なのはどうかと思いますが、また変わってくるのかもしれませんよ。

リンクですが、うちはフリーなんで、こんなのでよければ使って下さいませ。下は近日中に。下のが大事なんですけどねw

地元ですが・・・

話題に上がってたので一神戸サポとして一言。

観客動員の低迷は神戸市民そのものにあまり地元熱がないという事、メディアも阪神一色でニュース報道などで露出する機会がほぼゼロな事あたりが一因じゃないかなぁと思ってます。

自分も海外サッカー好きな知人を神戸の試合に誘ったりするのですが
「カズってまだいたっけ?」
「え、もうJ1あがったの?」
てなレベルなんですよね。地元のローカル局でさえ阪神に乗っ取られてますし、サポの口コミやらで地道に行くしかないのかなぁと。

三木谷氏は、練習施設や寮建設など育成にも投資してくれてますし、有望な新人選手も少しずつ入り始めました。このままあと10年くらいがんばってくれたらJクラブとしての基盤はできるんじゃないかなぁと(-_-;)
逆に今オーナーに何かあったら終わりでしょうね。

個人的には、ACL!代表獲得!なんて焦らず新人育成と自由契約選手の獲得などで少しずつ戦力充実していけばいいと思うんですが・・・。
今季高い金かけて獲ったノリオと松橋の反省はしっかりしてもらいたいもんです。


一言どころじゃなかったですね。長文失礼しました<(_ _)>

詳しい解説ありがとうございます

>soーta様

貴重な神戸サポ様からのご意見、感謝致します。
m( __ __ )m

神戸という地域についての認識が全然ないので、勉強になります。イメージだけで語っていてはいけませんし。やはり阪神(=野球)の強い地域なんでしょうね。大阪圏に取材へ行くと、やはり一面は阪神ですもん。G大阪、C大阪より知名度の劣る神戸は、露出も相当少ないわけですね。。。

それにしても、三木谷さんはフットボールに対する熱の入れ方が凄いですよね。楽天はほったらかしなのにw
(;・∀・)

設備や若手への投資をしているのも「分かっている」なと思います。地道に続けていけば、近い将来に花開くのは間違いないでしょうね。

そういえば、松橋は怪我がまだ治ってないんでしょうか、全然出てきませんね。。。規郎もシーズン当初は活躍してたのに、最近見ませんし。良い選手なんですけどね~。

せっかくなので

ヴィッセルは楽天ではなく三木谷氏の個人資産管理会社?の所有になってるみたいですからねぇ。まさにリアルサカつくを楽しんでおられるようです。
ホントうらやますぃ(;´ρ`)

松橋は、ケガは治ってサテ戦では普通に出場しています。でも、そこで目立った活躍できてないので、スタメン奪取はまだまだ厳しそうですね。

ノリオは、サイドバックが次々に負傷離脱するという非常事態で一時期ずっと試合に出れたのですが・・・。試合をこなす毎に、チームの決まり事を気にしすぎて持ち味の思い切りの良さを自ら消していっているように見えました。

でも、この壁を越えられたら日本屈指の左サイドプレーヤになれると信じて見守っています(´∇`)
松橋だってやればできる子なんです、きっと!
親バカ的発想すみません(-_-;)

記事と全然関係ない話になってしまいましたね、これで最後にしておきます。重ね重ね長文失礼しました<(_ _)>
お仕事お疲れ様です、返信もお気になさらないで下さい。自分がお邪魔してるだけですので~(゜ー゜;)

リアルサカつく羨ましい。。。

>soーta様

なるほど、神戸は三木谷氏の苛立ちが頂点に達すれば、驚くような額の補強もできるんでしょうね。オーナー経営ならではですが、ナベツネでもあるまいし、理性的に強化を進めていきそうですw

松橋は高校時代に「こいつは見所あるな~」と思ってました(佐藤藍子かw)。大分で活躍して、神戸でも…と思ったんですが、まだ怪我から完全復活ってわけにはいかないんでしょうね。とはいえ、年齢的にはまだまだですし、今後が楽しみですね。

規郎は何と言っても強烈な左足ですよね~。ノリカルの復活も祈ってます。彼の個性は、日本人でも稀有ですし。

神戸の知識を得る術がエルゴラしかない身としては(サカダイ、サカマガなどは買ってないので)、とても面白かったです。コメント、ありがとうございました♪

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