FC2ブログ

12 | 2010/01 | 02

歴戦の名伯楽、“4度目の正直”で“ルーキー”と共に頂点へ 

歴戦の名伯楽に率いられた“ルーキー”が、若き知将の“最高傑作”をねじ伏せ、4175校の頂点たる優勝旗を高らかに掲げた。第88回全国高校サッカー選手権は11日、国立競技場で決勝戦が行われ、山梨県代表の山梨学院大附が青森県代表の青森山田に1-0で勝利。23年ぶりとなる初出場初優勝の快挙を達成するとともに、山梨県に初のタイトルをもたらした。

準決勝を快勝した山梨学院大附と終盤に追い付かれ、PK戦の末に辛くも勝ち上がった青森山田。決勝で主導権を握ったのは、勢いづく前者だった。果敢なプレスでボールを奪い、素早く縦に繋いでゴールへ迫る。特に効果的だったのは、左サイドからの突破。MF鈴木、FW伊藤にサイドバックのDF藤巻が絡むトライアングルへボールを集め、守備に難のある青森山田の右サイドを攻め立てる。

先制点も、この左サイド攻撃からだった。高い位置からのプレスでボールを奪うと、MF碓井の浮き球のパスに反応した鈴木がエリア内へ侵入。DFを引き付けて後方へ戻すと、この“リターン”を受けた碓井が右足を一閃。元イタリア代表FWデル・ピエロを思わせる、左45度からの豪快なミドルシュートが右のサイドネットに突き刺さり、山梨学院大附が1点をリードする。

一方の青森山田も、時間の経過とともに落ち着きを取り戻し、反撃に転じる。個々の高い技術力を窺わせるピンポイントのクロスやスルーパスから何度かチャンスを創出。38分には、楔のボールを受けたチーム得点王のFW野間が鋭いターンからシュートを放つが、惜しくも枠を逸れた。

さらにロスタイム、カウンターからFW成田が絶好機を迎えたが、シュートはGK松田の正面。横森巧監督が「今大会ベストの内容」と自画自賛する内容で、山梨学院大附がリードして前半を折り返す。

後半は、アグレッシヴに前へと出てきた青森山田が主導権を握る。野間のキープ力を生かして前線でタメをつくり、2列目、3列目の飛び出しを引き出す分厚い攻撃を展開。だが、パスの精度が低い上にリズムが単調なため、山梨学院大附のマークを剥がせない。

それでも73分には、CKの流れから決定的なシーンを迎えるが、ゴールネットまで2~3メートルの距離から放った野間のシュートはGKにブロックされた。

良い流れをつくりながら、青森山田がそれをモノにできずにいると、山梨学院大附が息を吹き返す。77分、伊東がDFの裏にボールを入れると、これに反応した鈴木がフリーで抜け出し、GKと1対1。しかし、準決勝でも好セーブを連発した櫛引が体を投げ出して防ぐ。

九死に一生を得た青森山田は、185cmの長身DF櫛引信敏(GK櫛引政敏の弟)を前線に投入。パワープレーで崩しにいく。

すると84分、左からのクロスを野間が落とし、ペナルティエリア内で待ち受けていた櫛引信がシュート。これはDFにブロックされたものの、選手交代の奏功を印象づける一撃に後押しされ、青森山田が攻勢を強める。

だが、山梨学院大附の守備は破綻の兆しを見せなかった。櫛引信が87分に掴んだ“通れば1点”の局面も、DF関がオーバーヘッドでクリア。キャプテンの一撃を最後まで守り抜いた山梨学院大附の手中に栄冠は舞い降りた。
続きを読む
スポンサーサイト