FC2ブログ

01 | 2009/02 | 03

【マッチレポート加筆】45分ずつの圧倒 シーソーゲームは青黒が制す 

2009 2/15 28:30 MILANO DERBY


INTER 2-1 MILAN

'29 Adriano

'43 Stankovic

'61 Pato


---------- キリトリ -----------

アグレッシブな守備と鮮やかな速攻で2点をリードした前半45分の姿からは考えられない急失速で後半は防戦を強いられるも、何とか“貯金”を生かしきってインテルがミラノ・ダービーを制した。1点リードの78分にインザーギにネットを揺らされた時は、頭を抱えたものだが、判定はオフサイド。命拾いした。インザーギは猛抗議していたが、リプレイを見ても間違いなくオフサイド。疑惑の判定でも何でもない。それにしてもインテル。後半の“醜態”はどうしたものか。中盤とディフェンスラインが間延びし、プレスがかからないため、バイタルエリアで度々ボールを持たれる。そこでタメをつくられてしまい、サイドやディフェンスラインの裏へ侵入を許す。ジュリオ・セーザルの好守がなければ、いつ追いつかれてもおかしくなかった。

後半に評価すべき点があるとすれば、カウンターから何度か決定的なチャンスをつくれたことぐらいか。ミランGKアッビアーティーが当たりに当たっていたため、結局はモノにできなかったが、きちんとFWが仕事をしていれば早くに勝利を確定できた。そういった意味では、90分間の“明暗”を悲観しすぎる必要はないかもしれない。

何より、この勝利で宿敵ミランとの勝ち点差を11とし、さらにサンプドリアと引き分けたユベントスとの勝ち点差を9に広げて、スクデットへ大きく前進したのだから。

---------- キリトリ -----------

<INTERスターティングメンバー>

GK:ジュリオ・セーザル

DF:マイコン、サムエル、キブ、サントン

MF:カンビアッソ、サネッティ、ムンタリ、スタンコビッチ

FW:イブラヒモビッチ、アドリアーノ


戦前から危惧されていたミランの守備の脆さは、早くも開始直後に露呈した。前半1分、カンビアッソのロングフィードにイブラヒモビッチがフリーで抜け出してヘディングシュート。これは枠を外れたが、ミランの選手は誰もマークに付いていなかった。18分に与えた決定機も、守備組織は完全に破綻していた。敵陣でカンビアッソにボールを奪われると、イブラヒモビッチとのワンツーで左サイドを突破され、逆サイドをフリーで走り抜けてきたスタンコビッチへ絶妙なグラウンダーのスルーパスを通される。スタンコビッチの目の前にはGKアッビアーティーのみという最悪のピンチは、慎重になり過ぎたスタンコビッチがもたついたこともあり、必死に戻ったアンブロジーニのカットで回避したものの、やはりマーカーは完全に振り切られていた。

しかし、守備陣の苦戦は織り込み済みだったのだろう。受身に回らず、攻め手を増やすことで先制点を奪いにかかる。インテルは先制すれば滅法強いが、後手に回ると脆いことはデータが示している。そして、“突破口”も明確だった。オーバーラップを繰り返し、攻撃の起点になるマイコンの裏だ。大きく空いた左サイドのスペースへ再三再四ボールを送り、パトやロナウジーニョの個人技でインテルゴールへ迫る。20分にロングパスで抜け出したパトがGKジュリオ・セーザルを交わして“あわや”のシーンをつくると、続けざまに21分、左サイドでボールを受けたロナウジーニョが上げたクロスに走り込んできたパトがヘディングシュート。いずれもディフェンダー、GKの好守に防がれたが、幾度となくインテル守備陣を脅かした。

だが、そのリスクを張るだけの攻撃性能を持っていることをマイコンは自ら証明する。29分、正確なクロスをアドリアーノへ届けると、ダービーでのスタメン起用に燃える皇帝が“身体”で押し込み、インテルに先制点をもたらす。リードを奪われたミランも反撃に出るが、インテル守備陣はペナルティエリア内をがっちりと固めてフィニッシュまでは持ち込ませない。すると前半終了間際の43分、左サイドからムンタリがクロスを上げると、イブラヒモビッチが落としたところへスタンコビッチが走り込み、右足を一閃。名誉挽回のダイレクトシュートがゴールネットを揺らし、インテルがリードを2点に広げて前半を折り返す。

怪我明けのカラーゼ、もはや衰えを隠し切れないマルディーニのセンターバックコンビはイブラヒモビッチ、アドリアーノのパワーとテクニックを併せ持つ2トップに圧倒され続け、もはや機能不全は明らかだった。しかし、交代しようにもベンチには選手がいない。47分には、後方からのロングパスにアドリアーノがカラーゼをボディバランスの違いで易々と振り切りシュート。さらにその直後、イブラヒモビッチがカラーゼをあっさりと交わしてエリア内へ侵入。GKを引き付けて折り返したボールはアドリアーノに合わなかったが、インテルの2トップは面白いようにシュートまで持ち込んだ。

ところが、そこにアッビアーティが立ち塞がる。60分に放ったイブラヒモビッチの強烈な一撃を鋭い反応でかき出すと、降り注ぐクロスボールをことごとくキャッチ。追加点を許さない。

守護神の活躍に勇気付けられたミランは次第に運動量が落ち始めたインテルを尻目に攻勢を強め、ついに71分、ロナウジーニョのスルーパスをヤンクロフスキがマイナスに折り返し、パトがプッシュ。1点を返して反撃の狼煙を上げる。

インテルも74分にアドリアーノがエリア内で決定的なシュートを放ったが、アッビアーティのビッグセーブに防がれると、試合の流れは完全にミランへと傾く。そして78分、パトのパスに鋭く反応した途中交代のインザーギがボレーシュートを突き刺して試合を振り出しに戻す――かに思われたが、これはオフサイドの判定。1分後にはゴール前の混戦からパトが際どいシュートを放ち、86分にはセードルフが、ロスタイムにもパトのパスからインザーギがゴールを脅かしたが、インテルの守護神ジュリオ・セーザルの美技に屈し、1点どまり。守備固めの選手交代と時間稼ぎで辛くも逃げ切ったインテルが、首位独走への橋頭堡を築き上げた。
スポンサーサイト