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04 | 2006/05 | 06

黄色と赤 

Jリーグに興味の無い人は多々いると思う。自分も発足からこれまで──一応埼玉県人であり中学時代の後輩がいるから浦和を応援してはいるが──格段熱狂したことは無い。

ただ、生粋の蹴球馬鹿として、機会があればテレビ観戦を繰り返してはいる。特に、黄色か赤のチームが集う時は─

その黄色と赤が激突した。

ベッドの上で眠りながら観ただけ。丸々全てを追いかけたわけじゃない。

それでも、この暖かく爽やかな1日を彩るクオリティが、そこに間違いなく在った。

高い個人技の融和、浦和レッズ。総合体としての強さ、ジェフ千葉。ボールを走らせ巧みに料理するチームと、ひたすらに走りスペースとボールの進路を埋めるチーム、どちらが強いのか。

かのオレンジ色のレジェンドならば、その質問を一笑に伏して「ボールを動かせ、ボールは疲れたりしない」と答えるだろう。

だが、「人は極限まで走ることでボールを停止させることが出来る」のだ。

圧倒的な走力で球の出どころを悉く潰し、中盤を制圧。押す引く自在に攻防をコントロールし、一瞬の隙を鋭く突いた。

先制弾、千葉。決めたのは巻誠一郎という男。

がっしりとした長躯に甘いマスクを備え、「あのヒト」を魅了した男。顔に似合わぬ豪快で泥臭いプレーは、現在(いま)に少ない魂を感じるプレイヤーだ。

至高の舞台W杯へと通じる僅かなチケットを目指し、ここにきて一層輝きを増してきた彼は、着実に順番待ちの順位を上げつつある。そして「チケットを配る者」が現れた今日もまた、彼は結果を出した。

値千金のゴールで、さらには闘莉王を封じるためのディフェンスで──

決定的なシーンを生みながら、いずれも無為にしてしまった浦和。徹底したチームディシプリンとタクティクスで少ないチャンスを確実にモノにした千葉。

夕陽がスタジアムに金色のカクテルライトを走らせる頃、ピッチの上で黄色と長髪を濡らした伊達男が笑っていた──
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