08 | 2005/09 | 10

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天駆ける馬 

体中の芯から疼き出す、この歓喜、この驚嘆をどう表現すれば良いだろうか。

単勝は1.1倍。

放牧に出されることもなく、北の大地で乗り込まれた不休にして究極のアスリートは、敢然と阪神に雄姿を現した。

±0キロの馬体重は、無駄な肉を一切削ぎ落とさした証だろうか。だぶつくところは微塵も見えない。

引き締まった四肢と跳ねるように闊歩する姿は、まるで天馬の如く光を放ち、他馬を雑踏の中に消し去ってしまう。

万全の出来だ。

誰もが期待し、しかしその一方で微かに抱く不安を、笑い飛ばすかのような圧勝劇が、そこには繰り広げられた。

他馬がスローモーションに見えるという、手垢にまみれた表現が、しかしてこれほど似合う馬がいただろうか。

3コーナーからひとまくり、後方2番手から演舞のように流麗な脚運びで一気に先団に取り付くと、4コーナーでは早くも先頭に躍り出る。

あっという間に1馬身、2馬身突き放し、「気を抜いたから鞭を入れただけ」とは騎手の笑い話。

そんな圧勝劇。3文字にすると味気なくて素っ気ない、でも本当の圧勝劇。

次なる舞台は菊色に染まる京都の園。

サンデーサイレンスという神が、唯一遣り残していた三冠馬の創生。ここに現るは、天の配剤か。必然か。


中学2年の秋、ナリタブライアンを知った。

彼は既に三冠馬だった。

ようやくだ。

私にも「三冠馬の誕生をリアルで見た」と語らせてくれ、天馬よ。
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