---------- キリトリ -----------
前々回のFM日記で、
「なんというか、自分で色々と試してみて、FM2008に関しては4-3-3が強いのかなと。で、その背景には「センターバックの2人の距離感の問題」がありそう。多くの人が指摘し、改善策を試行錯誤しているこの難点。個人的な感触としては、「どうしたって完璧には対処できない」気がする。「クロスボール」の設定がどうとかも含めて。となれば、そのスペースを広げ(ウイングがディフェンスラインをサイドへ引っ張る)、突く(3トップの頂点が絶えず狙う)ことのできる3トップの威力が際立ってくる・・・っぽいw
もっと多角的に掘り下げてみてもいいんですが、その辺の解析は得意ではないので(苦笑)。wataoniさんみたいな緻密さや調査力があればな~。
(;つД`)
ガッチガチの4-4-2派としては忸怩たるものがあるけど、機能させやすさでは4-3-3かな。もっとも、選手の顔ぶれが4-3-3に適していたからこそであり、たまたまなのかもしれない。あくまで自分の中では、ということで理解して下さい」
と書きました。
その4-3-3について解説していこうと思います。
これが、現在私がセヴィージャでメインに使っている4-3-3です。今風に書けば、4-1-2-3。ゲーム内でも4-1-2-3として認識されています。
<4-1-2-3>フラットな4-3-3と違い、ディフェンスラインの前にアンカーと呼ばれるポジションを設けているのが特長です。それから、両ウイングは相手ボールの際にはポジションを下げて相手SBから自由を奪います。あとは見た目通り、配置で他に工夫している点はありません。
<チーム設定>上の図はいわゆる標準仕様で、攻撃的に戦う時はメンタリティを右へ寄せて攻撃に関与する人数を増やします。
創造性:ファンタジスタ的な選手がおらず、後天的な技術と頭脳で戦う選手が多いため、全体的としては低めに。あとはポジションごとに差を付けています。
パス方法:ショートになる一歩手前です。フォーメーション的なものか、前線へのロングボールに走りがちなきらいがあるため。
テンポ:「遅い」になる一歩手前です。パス方法の項とも関連しますが、4-3-3は前へ急ぎ過ぎるような感じがします。ショートパスを軸にタメをつくって攻めたいので、この設定にしてあります。
展開の幅:「狭い」になる一歩手前です。上の2つと同じ理由で、4-3-3だとワイドなポジションを取って選手間の距離が開いてしまう傾向が見受けられます。それを抑制し、コンパクトな陣形を保つためです。
プレス:これもポジションごとに定めているのであまり関係ないですが、積極的なプレスは陣形の乱れやラインブレイクになるため、チームとしては弱めに整えてあります。
ディフェンスライン:選手の身体能力の向上、オフサイドルールの複雑化などから、現代フットボールにおいて高いラインをキープするのは非常にリスキーです。セヴィージャには足の速いDFはいませんし、裏を取られないように待ち構えて跳ね返すのが守り方です。
チーム設定は以上で、続いて個人設定を。
<個人設定>GK、CB、SBについては特別な設定は施していません。4-4-2だと、サイドバックがサイドハーフと被ってしまったり、サイドハーフをサイドバックが追い抜いていく動きがなかなか生まれなかったりという問題を防ぐために、サイドバックへの指示を気にする必要がありますけどね。4-3-3だと前方に広大なスペースがあるため、サイドバックは勝手に上がっていきますし、ウイングが中へ中へと切れ込んでいくため、サイドラインを深く抉るシーンも自然と出てくるので、何ら心配要りません。
私がマウスで書いた円と文字は非常に心配なクオリティですがwwwですから、今回公開するのは、DMC、MC、FC(サイド)、FC(トップ)の4種類だけです。
○DMCディフェンスラインと中盤のラインの間に生まれる、いわゆる「バイタルエリア」をカバーする黒子の役割が主任務で、攻撃にはあまり関与しません。以前は、創造性とパス方法をべったり左端に付けてましたが、今はある程度の自由度を持たせています。セヴィージャでは、攻守に優れたDMCが多いため、スルーパスも積極的に。「このポジションにはあまりプレスをかけさせないのがいい」という向きもあるようですが、私はOwn Halfの右端まで高めて走らせます。これぐらいであれば、サイドまでプレスに行くような無茶はしませんからね。ボールキープにチェックが入っているのは、得てして前へと急ぎがちな4-3-3において、タメをつくるためです。
○MCメンタリティは高めです。攻撃参加にもチェックを入れてあるので、サイドバックの攻め上がりを示した図でも分かるように、エリア手前まで上がってきてくれます。
カウンターが怖いかもしれませんが、上の図ではDMCが相手の左サイドハーフを、左SBが相手の右サイドハーフを見ており、数的同数を保っています。
創造性とパス方法は真ん中。スルーパスにもチェックを入れています。アタッキングサードを打開するパスやウイング、サイドバックへの�散らし�をさせるためです。
プレスは積極的に。DMCの位置より後ろで交わされると危ないですが、MCの位置なら交わされるリスクよりもボール奪取やインターセプトを狙いたいというのが私の考え方。
ボールキープにチェックが入っている理由はDMCと同じです。
○FC(サイド)ウイングは攻撃意識を下げて、やや低い位置から攻撃をスタート。MCとの距離が近付けば、パスコースをつくりやすいかなと。もちろん、守備時のことを考えての意味もある。創造性は高め、ドリブルとスルーパスは積極的に。クロスは黙ってても上げてくれるから、敢えて増やす必要はないでしょう。どっちかと言うと、中へ中へと切れ込んで欲しいので。それに、指示の数が増えると�中身�が薄まってしまう(課されたタスクの多さでどっちつかずになる)というのはバイブルにも載っていますしね。
プレスが「ピッチ全体」なのは、当然守備のため。相手SBが上がってくれば、自陣まで付いていきます。
ウイングのポジショニングは、今の所、上手くいっていると思います。
上の図を見ると、ウイングが中へ切れ込むことによってCBの1枚が引き寄せられ、トップの選手がフリーに近い状態になっているのが分かりますよね。
もう1枚にも、SBとCBの2枚を引き連れているウイングの姿が。
相手は弱小でなくオッズ上は格上のヴィジャレアルですし、しかもアウェイゲームです。○FC(トップ)殆ど特徴らしい特徴はありませんw
メンタリティを若干下げて、孤立しないように心掛けているくらいでしょうか。ポストプレイヤーに設定しているわけではありませんが、ボールキープにチェックを入れてポストワークは意識させています。前線の基準点にならなければならないポジションのため、プレスはそこまでさせません。高さと強さのある選手を置ければ理想的。もっとも、点で合わせるタイプのKerzhakovがゴールを量産していたのを見ると、あまり関係ないかもしれませんが。
以上が、個人の設定です。
最後に、試合から切り取ったイメージヴィジュアルを。
<守備の局面>数的同数を保ち、全員がマーカーを意識できています。円の部分はむしろ数的優位で、余った方がペナルティエリア内のカバーに動けます。
こちらはプレスに動き出したシーン。相手の21番がフリーになっているのは心配ですが、アンカーが見てますからね。フリーにさせちゃってるMCも、相手のCBにプレスに行ってGKへのバックパスを強いるという働きをしてます。
攻撃については、チーム設定や個人設定のところで載せているので省略します。
いずれにせよ、このフォーメーションの肝となるのは・・・
優秀なSBとDMC・MCを揃えること身も蓋もない話ですが、冒頭から繰り返しているように、戦術を遂行するのは選手であり、その選手達の力量以上に戦術が機能することはありません。要求に応えられる選手がいてこそなのです。もちろん、そんなことは皆様よくご承知でしょうが、最後に改めて強調しておきます。
戦力が揃っていて、うまくはまれば――特にフラットな4-4-2に対しては相性良し――、格上であろうと主導権を握り、勝利することができる点においては、それなりに価値のある戦術だとも思いますが。
例えば、今回の解説にあたり使用したビジャレアル戦では・・・
敵地で圧倒しました。点が入ってないだろって?それは愛嬌ということで(苦笑)。
(;^ω^)
また、スター揃いのバルセロナにも、ホームなら勝てるようになりました。
選手の質が上がるに従って(新シーズンはDMCにSunnyを起用、MCも補強)、スタッツは順調に改善していますし、もう少し経過を見てみようと思っています。FM日記についてのアンケートが終わるまで(10月7日まで)は時間的な余裕があるので。本格的に使い始めて、「さすがに(中盤の数的不利が厳しい)4-2-3-1との相性は悪いな」とか、「ウイングが相手のSBに負けると攻め手がなくなるな」とか、見えてきたこともありますしね。
予定より1日遅れの公開となりましたが、親愛なるFMプレーヤーの皆様に、何らかの面白みや刺激を献上できたならば幸いです。
リアルのフットボールならまだしも、ゲーマーとしてはぬるぬる(秋山成勲ではない)の私が戦術解説をする機会は滅多にないので、さすがに疲れました。
(;´∀`)
もう、やりませんw
やるとしたら1年後とかでしょう。
長々と書き連ねましたが、それぐらい書けてしまうFootball Managerの奥深さ、楽しさに、改めて感服するのでした。
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